お客さま本位の業務運営に関する取組方針
1. お客さま本位の業務運営
基本方針
「中小企業の”大切なもの”を共に守ります」という使命を果たすために、お客さま本位の業務運営の継続的な実践に向けた取組方針を策定・公表し、たゆまず取り組んでまいります。
具体的な取り組み
- この方針の実現に向けて、具体的な取り組みを策定し、これを実行します。
- それぞれの具体的な取り組みについて、定期的に見直しを行い、業務運営の継続的な向上を図ります。
- この方針の成果指標(KPI)として、「お客さま満足度(NPS:ネットプロモータースコア)」を設定し、お客さまからの評価を、施策の効果の検証ならびに継続的なサービス向上に活用してまいります。
― お客さまからの声をもとに、手続きの利便性向上に資する取り組みの一環として、各種保全関連帳票の改訂を行いました。
― お客さまの負担を減らし迅速かつ正確なサービスを提供することを目的に、マイページ(ご契約者さま専用インターネットサービス)や電話で対応・請求が可能な各種変更等手続きの内容を拡大いたしました。
2. お客さまの最善の利益の追求
あらゆる行動の出発点を「お客さま」とし、誠実に行動し、お客さまが最良の選択ができるよう支援いたします。
具体的な取り組み
- 「Our values (私たちの価値)※」において、「Care(配慮)、Clear(明瞭)、Commit(責任)」を掲げ、あらゆる行動の指針といたします。
- この「私たちの価値」に加えて、遵守すべき行動の基準を定めた行動規範に則った行動を心がけます。
- お客さまとのコミュニケーションは、行動規範の中で策定した5つのルール 「1.お客さまのライフサイクルを通して、ニーズにあった商品を提供すること 2.お客さまに対して公正価額で商品を提供すること 3.商品、サービスにおけるリスク、リターン、コストについて説明をすること 4.商品、サービスならびに販売方法について、定期的に評価をすること 5.プロフェッショナルかつ登録を受けた代理店とのみ提携をすること」に従って行います。
※エヌエヌ生命およびNNグループが価値基準として公表している、行動の基準や、意思決定にあたっての指針。お客さまが財務や財産の面で安定した将来を確保できるよう支援するため、『We care(私たちは気に掛け)、We are clear(明瞭であり)、We commit(責任を持ちます)』の3つのコアとなる価値に基づいて業務を行うことを求めるもので、すべてのNNグループの社員がこの価値に基づいて行動する責任を持ちます。
3. お客さま本位の業務運営に資する募集代理店との委託
代理店資格制度・代理店手数料体系について、お客さま本位の業務運営に資する体系となるよう改定を行うとともに、お客さまにご理解いただけるよう情報提供を行ってまいります。
具体的な取り組み
- 2024年8月より、募集代理店におけるお客さま本位の業務運営をより一層後押しすることを目的として、「代理店業務品質」、「内部管理体制」などの、保険販売および代理店業務の「質」の視点を重視した手数料体系へ移行いたします。
当該制度については定期的に見直しを行い、お客さま本位の業務運営に資する手数料体系を目指すとともにお客さまにご理解いただけるよう公表してまいります。
4. お客さまへの適切な情報提供
保険商品の販売や推奨に際しては、お客さまの適切なご理解・ご判断のために必要な情報を、分かりやすくご提供いたします。
具体的な取り組み
- お客さまのご判断にお役立ていただくために、ご経験や知識などに照らし、正確で十分な情報提供を行います。
- 保険商品の内容や特徴、ご契約条件などの重要な事項につきましては、お客さまに正しくご理解いただくために、「契約概要」※・「注意喚起情報」※などを用いて丁寧にご説明いたします。
- 「契約概要」は、お客さまが保険商品の内容を理解するために特に説明すべき重要な情報・事項を記載した書面を指します。
- 「注意喚起情報」は、お客さまが契約にあたって特に注意すべき情報・事項を記載した書面を指します。
乗換契約時における適切な情報提供(お客さまの不利益事項の明確化)を行うことを目的に、注意喚起情報の改訂を行いました。
お客さまの公的保険に対する理解を促進するため、当社ホームページでの公的保険制度に係る情報提供に加え、保険加入のご検討の際に、公的保険制度と当社商品との関係性を明示したお客さま向け資料を作成いたしました。
- 情報の提供に際しては、重要なポイントは強調する、平易な表現を取り入れるなど、お客さまにとって分かりやすいものとなるよう努めます。
保険商品の内容や特徴などをご説明する際に使用するパンフレットについて、パソコンやスマートフォンでご覧いただける電磁的なパンフレットを提供しております。文字に加え音声とアニメーションによる解説を用いることで、これまで以上にお客さまのご理解を深めていただくことができます。
障害のある方やご高齢の方を含むすべてのお客さまが利用しやすいデジタルサービスの提供を目的に、ウェブアクセシビリティ改善の取り組みを行っております。
- ご説明に際しては、所定の審査を経た適正な資料を使用し、不当な表示のある資料やお客さまの誤解を招くような表示のある資料は、作成・使用をいたしません。また、資料の作成や審査につきましては、定期的にモニタリングを行います。
- 保険商品の推奨に際しては、その商品がお客さまのご意向と合致しているかについて、お客さまと相互に確認する機会を確保いたします。
- 将来的に市場リスクを有する投資性商品を提供する際には、商品の特性を正しく理解いただけるよう、より慎重かつ丁寧に情報提供を行います。
- 当社では複数の金融商品・サービスをパッケージとして販売・推奨しておりません。したがって、当該事項に係る金融庁「顧客本位の業務運営に関する原則」の原則5-注2、原則6-注2につきましては、当社「お客さま本位の業務運営に関する取組方針」の対象としておりません。
5. お客さまのニーズに沿った商品・サービスの提供
お客さまのニーズを的確に把握し、お客さまにふさわしい保険商品やサービスの開発・提供に努めます。
具体的な取り組み
- それぞれのお客さまのご意向を把握したうえで、ニーズに沿った商品やサービスの提案に努めます。
- 保険商品やサービスの開発に際しては、お客さまのニーズに的確にお応えすることを主眼とします。また、ご加入後も、早期のご解約や寄せられた苦情などについてモニタリングを行い、定期的に商品やサービスの見直しを行います。
急速に電子マネーが普及する昨今の社会情勢をふまえ、未納保険料等の入金促進、また顧客利便性の向上を目的として「払込票」に記載されたバーコードを、スマートフォンアプリで読み取ることにより、お支払いを可能としております。
乗換契約時における「保障の空白(無保険期間の発生)」や「保険料の二重払い」といった不利益の発生を防止することを目的に、解約同時新契約制度の取扱範囲を拡大いたしました。
- お客さまからのご意見ご要望をもとに、お手続き書類の改訂や社内体制の見直しを行い、お客さまの負担を減らし迅速かつ正確なサービスの提供に努めてまいります。
ご契約者さまに対する継続的なアンケート調査やインタビュー調査を通じ、当社サービスに対する評価・ご意見を収集・分析しております。お客さまよりいただいたお声に基づき、持続的なサービスの向上に努めてまいります。
ご契約者さまが事前に登録いただいたご家族の方が、ご契約者さまに代わって「保険契約内容のお問い合わせ」や「各種手続き書類の送付依頼」ができるご家族情報登録制度の取扱いを行っております。
「マイページ」の機能を拡張し、生命保険料控除証明書のダウンロードやご家族情報登録制度の申込が可能となりました。
- 保険金・給付金等をお支払いすることは、最も基本的かつ重要な責務であるとの認識を持ち、支払管理態勢の整備に継続的に取り組みます。
「マイページ」にて入院給付金請求のお手続きが可能となりました。
- ご契約者さまへ、ご契約ごとに年に1回「ご契約現況のご案内」を送付し、定期的な情報提供を行います。
- 中小企業経営者やそのご家族が抱える課題やニーズを理解するため、カスタマーエクスペリエンス部によるお客さまへの対面インタビューを継続的に実施し、お客さまの真のニーズを特定し、新たなサービスや商品の開発につなげます。
- ご契約者さまへ、当社の様々なサービスや取り組みをより一層ご理解いただくことを目的として、冊子送付等により積極的な情報提供を行ってまいります。
- 「保険金に留まらないサポート」の提供を通じたカスタマーエクスペリエンス(顧客体験)の向上に資する取り組みとして、日常の健康リスクの軽減・就業不能状態からの早期復帰を支援するための付帯サービスを提供しております。
- 聴覚に障がいがあるお客さまの当社への連絡手段として、「電話リレーサービス」※を提供しております。
- 「電話リレーサービス」は、聴覚や発話に困難がある方を、手話通訳者などが通訳オペレーターとして仲介することにより、電話で双方向につなぐサービスです。通訳オペレーターは、聴覚や発話に困難がある方が希望する相手方の電話番号へ電話をかけ、「手話」や「文字」を通訳して相手方へ伝達するほか、相手方の「音声」を通訳して聴覚障害者に伝達し、両者の会話をお手伝いします。
- 視覚に障がいがあるお客さまに対して、「ご契約内容のお知らせ」および「生命保険証券」等に記載されている内容について、「音声コード(Uni-Voice)」を貼付した書面の提供を開始いたしました。スマートフォン・タブレット用のアプリケーション(無料)または活字文書読み上げ装置を使用して音声コードを読み取ると、文字情報をテキスト表示するとともに音声にて読み上げることが可能となります。
- 令和6年能登半島地震に関する対応として、被災されたお客さまに各種特別対応を実施するとともに、関連する災害補助金・助成金の最新情報を集約するウェブサイト「災害補助金ナビ」を開設いたしました。「災害補助金ナビ」は多岐にわたる複数自治体の支援情報のなかから、中小企業経営者が受給可能性のある補助金・助成金を見逃さないよう最新情報をウェブサイト上に集約するサービスです。またメールアドレスを登録すると補助金の更新情報を受け取れる他、電話やウェブサイト上のフォームを通じて申請の要件や金額等に関する問い合わせにも対応が可能となります。
- 当社では複数の金融商品・サービスをパッケージとして販売・推奨しておりません。したがって、当該事項に係る金融庁「顧客本位の業務運営に関する原則」の原則5-注2、原則6-注2につきましては、当社「お客さま本位の業務運営に関する取組方針」の対象としておりません。
6. 利益相反の適切な管理
お客さまの利益が不当に害されることのないよう、利益相反のおそれのある取引を防止し、適切に管理いたします。
具体的な取り組み
- お客さまに対して不利益となる場合の事柄を説明することなく、ご加入中の保険契約の乗換を推奨するなど、不当な手段によって当社の保険商品に加入することをお勧めすることがないよう、ご契約時のお客さまニーズの確認の徹底、およびご契約のご継続状況などのモニタリングを適切に実施いたします。
- 運用の委託先および商品を選定する際には、運用受託機関の定性評価ならびに運用実績や運用資産等の定量評価による客観的かつ総合的な評価に基づいて行い、当社の関連会社等を優先することはいたしません。
- 投資先企業の企業価値向上による中長期的な投資収益の向上を目指し、目的を持った対話、及び議決権行使等を通じて、機関投資家としての責任を果たしてまいります。外部の運用機関に運用を委託する場合は、同機関に対して、適切なスチュワードシップ活動の実施を要請すること等を通して、同責任を果たしてまいります。
- 代理店の選定に際しては、別途所定の基準を整備し、保険募集を行う体制の適切性を確認するとともに、お客さまのニーズに沿った商品やサービスの提供を行うために、適切な指導・研修を実施いたします。
- 代理店への委託手数料などの支払いにおいては、お客さまのご契約のご継続状況などを適正に反映するほか、社員と代理店などの各委託先との間にクリーンな関係を保ちます。
- 募集品質の向上や募集にかかる不正行為の防止を目的に、募集モニタリングを継続的に実施しております。
代理店の募集品質向上についての具体的指標を周知するとともに、その一部指標の数値を代理店に公表しております。
「代理店業務品質」、「内部管理体制」などの、保険販売および代理店業務の「質」の視点を重視するとともに、代理店に対してその結果を通知します。
7. お客さま本位の業務取り組みのための環境整備
お客さま本位の業務取り組みを実現するための環境を整えるとともに、その取り組みが適切に評価される態勢を構築いたします。
具体的な取り組み
- 社員の評価に「顧客」の項目を取り入れ、その取り組みについて評価を行います。
2019年より、「お客さま満足度(NPS)」を社員の評価に反映することとしています。
- コンプライアンス研修を行う等、要請される法規制や各種ガイドライン、および行動規範などを含む社内ルールを遵守したうえで、お客さまに資する行動ができるような社員教育を行います。
各種研修をはじめとする能力開発の機会を確保するとともに、相互に向上を図ることができる職場環境の整備に努めます。
- 社員だけでなく、代理店に対しても、各種研修制度などを通じて、お客さま利益に資する適正な知識や能力の向上の機会を提供いたします。
委託先代理店におけるお客さま本位の営業活動を更に推進することを目的に、代理店向け研修に外部の専門家やコンサルタントを招き、お客さま本位の営業活動を行うための研修を実施いたしました。
- 障がいのあるお客さまの申込について、理解されやすい説明時の配慮など、対応方法について明確化しております。
障がい者、および傷病等により自筆困難のあるお客さまのお申込において、取扱条件や取得書類を明確化することにより新契約加入手続きをしやすくいたしました。
- ダイバーシティ(多様性)の推進・社会的関心・要請の高まりをふまえ、一定の条件のもと、保険金受取人等の範囲について、戸籍上の配偶者・親族に限らず、柔軟に(同性パートナー等)指定可能とし、またその範囲も拡大いたしました。
- 当社従業員による中小企業支援ボランティア活動『SME※サポーターズ』プログラムを通じて、中小企業経営者やその後継者と当社の従業員との交流の機会を設け、支援先企業のニーズをより深く理解し業務に活かすことで相互の成長機会につなげることを目指します。 ※SME:中小企業を意味する Small to mid-sized enterprise の略