全国の中小企業経営者夫婦の「デジタル終活」意識調査 ~ 「デジタル終活を知っている」25.6%、「何をすべきか知っている」のは11.4% ~
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エヌエヌ生命は、家業経営者の父親とその子どもの実態を把握するため、2024年5月上旬に家業経営者(※)で既婚かつ子どもを持つ男性309名と、父親が家業経営者の男女309名の計618名を対象とする調査をおこないました。
※本調査では、従業員50名未満の規模の「会社経営者(社長、会長、取締役)」を家業経営者と定義しています。
家業経営者の父親309名のうち、ご自身が経営する会社をどなたかに事業承継させたいと思うか聞いたところ、最多は「どなたにも事業承継させたくない」で36.6%となりました。一方で「事業承継させたい」と思っている196名(63.3%)にどなたに承継させたいと思うか聞いたところ、「子ども」が46.9%となり半数近くを占めました。
また、ご自身の子どもについて、経営する会社を継いでくれたらうれしいと思うか聞いたところ、最多が「とてもそう思う」(27.2%)、続いて「少しそう思う」(26.9%)となり、合計で過半数(54.1%)が「そう思う」という結果になりました。
ご自身の経営する会社を子どもに継ぐことを意識してもらうために行動したことがあるか聞いたところ、子どもに「継いでほしい・継ぐべき」と伝えるなど直接的な行動については「ある」が23.0%、「ない」が77.0%となりました。また、職場で遊ばせることや、社員と交流させるなど間接的な行動については「ある」が25.9%、「ない」が74.1%という結果になりました。
家業経営者の父親309名に、ご自身の子どもの職業選択は、本人の好きにさせたいと思うか聞いたところ、「とてもそう思う」が81.2%で最多、次いで「少しそう思う」が15.5%となりました。経営する会社をご自身の子どもが継いでくれたらうれしいと思うかについて「そう思う」と回答した人が過半数(54.1%)となった一方で、職業選択は本人の自由にさせたいと思う人が合計で96.7%となり、子どもの意思を尊重してあげたいという親心が明らかになりました。
また、ご自身の子どもの職業選択において、「好きにしていい」と本人に伝えているか聞いたところ、「よく伝えている」が66.0%、続いて「少し伝えている」が18.8%、「あまり伝えていない」が8.1%、「全く伝えていない」が7.1%となりました。
家業経営者の父親を持つ子ども309名に、父親が経営する事業を継ぐ継がない、いずれの場合でも、自分自身の好きなように人生を選択したいと思うか聞いたところ、最多は「とてもそう思う」で51.8%、続いて「少しそう思う」が29.8%となり、「そう思う」と回答した人は合計81.6%となりました。
父親が経営する事業に関連して、「継いでほしい・継ぐべき」と伝えられるなど直接的な行動について経験があるか聞いたところ、「ある」は22.3%、「ない」は77.7%でした。また、職場で遊ぶことや社員と交流するといった間接的な行動について経験があるか聞いたところ、「ある」は41.7%、「ない」は58.3%という結果になりました。父親に同様の質問を聞いた上記の結果と比べ、間接的な行動をした/された経験が「ある」との回答については子どもの方が15.8ポイント高く、子どもは事業承継に関する親からの期待に敏感であると言えそうです。
家業経営者の父親を持つ子ども309名に、職業選択において父親は自分の好きなようにさせてくれていると思うか聞いたところ、最多が「とてもそう思う」で58.6%、次いで「少しそう思う」で24.9%となり、「そう思う」と回答した人は合計83.5%となりました。上記の父親対象調査でも、子どもの職業選択は本人の好きにさせたいと思うと回答した人が合計96.7%となり、子どもの認識よりも父親の方が好きにさせたいと思うとの回答が上回る結果となりました。
また、職業選択において父親は自分の好きなようにさせてくれていると思うかについて、「とてもそう思う」と「少しそう思う」と回答した258名(83.5%)を対象に、好きにさせてくれた父に感謝しているか聞いたところ、最多が「とても感謝している」(67.8%)、次いで「少し感謝している」(22.9%)となり、「感謝している」と回答した人は合計で9割以上(90.7%)となりました。
「家業経営者の父親とその子ども」調査に関連して、2024年6月12日(水)に西日本新聞朝刊にて広告を掲出しました。本広告は、「父の日」を、子から親への感謝、そして顔を合わせて思いを伝えあう場にしてほしいと考え企画しました。
広告は、福岡県朝倉市にある「徳田畳襖店」の現経営者の徳田幸生さんと、その子どもで四代目としての事業承継を決意している徳田直弘さんにご協力をいただき、作成しました。広告では、家業を営みつつ、「畳屋ラッパー」としてもご活躍する徳田直弘さんにご作成いただいたラップのリリックで、「父の日」に合わせ、父親である幸生さんに「好きにさせてくれてありがとう」と感謝を伝える内容になっています。
株式会社徳田畳襖店 四代目:徳田直弘さん
もともと、畳は身近な存在でしたが、だからこそすぐ事業承継をしようとは考えていませんでした。しかし、自分の好きな音楽に邁進していくある日、自分の好きな音楽と自分のオリジンである畳を掛け合わせた「畳ラップ」をつくって歌ったところ、大きな反響がありました。この経験から「家業と好きなことの両方で活動していくことが、畳業界や、そして出身地である福岡県と朝倉市を盛り上げることにつながる」と気付きを得て、事業承継を決意しました。父への感謝を伝えるという、今回の広告の打診をいただいた際は、気恥ずかしさもありましたが、家でも職場でも一緒だった父に、面と向かって感謝を伝えることはなかったので、引き受け、新作のラップを作りました。実は、父にはこのラップを見せていないので、新聞に掲出された広告を見て、自分の好きなことをやらせてくれた父への感謝が伝わるといいなと思います。そして、家業の承継をしたり、考えていたりしている方が、この広告を見て、父に思いを伝えるきっかけになればと考えています。
エヌエヌ生命広報部長:遠藤哲輝
仕事柄さまざまな家業経営者や家業後継者の方から話を聞く機会があるのですが、家業を持つ親子間の対話の機会は必ずしもそれほど多くない、という印象を持っています。家業経営者と後継者の関係は「家族」であると同時に「上司部下」や「師弟」の関係でもあります。その複線的な関係による遠慮もあるためか、その対話の機会は家業を持たない親子間より少ないのかもしれません。今回の調査を見ても、「子どもが継いでくれたらうれしい」と過半数の家業経営者の父親が思う一方で、親から継いでほしいと直接的な行動があったのは約2割と差があったように、必ずしも本音でのコミュニケーションができているわけではないことをうかがわせます。
私たちエヌエヌ生命は日本社会やその地域にとって重要な役割を果たす家業を応援しています。その家業を持つ親子の間で普段伝えられない思いを伝えるきっかけを私たちなりに作ることができればよいな、と思い「父の日」という親子にとって象徴的なタイミングで何か発信したいと考えました。そこで「畳屋ラッパー」として音楽と家業を掛け合わせた活動をされている徳田さんに今回の企画を相談し、実現させることができました。徳田さんからお父さまへの、「好きなことをさせてくれた父に感謝」を伝えるこの広告を見て、今年の「父の日」が、家業を営む親子、そしてそうではない親子の間でも父への感謝を直接伝える日になれば、と考えています。
【調査概要】
調査対象:家業経営者(※)の父親とその子ども
※従業員50名未満の規模の会社経営者(社長、会長、取締役)
サンプル:既婚かつ子どもがいる男性の家業経営者(家業経営者の父親)309名、
および父親が家業経営者の男女(家業経営者の父親を持つ子ども)309名の計618名
調査方法:インターネット調査
調査会社:株式会社マクロミル
実施時期:2024年5月2日~5月7日
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